こんにちは。
8月ももう終わりですね。
コロナの感染拡大は衰えを知らず、まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、体調を崩さないよう気を付けて過ごしましょう。
「建ぺい率」と「容積率」
このブログでは、家を建てたいとお考えの方へ、家づくりの前に知っておきたい住宅建築の基本的な知識を説明しています。
今回は「建ぺい率」と「容積率」をご説明します。
家を建てるとなったら、よく耳にするようになる用語ですね。
「建ぺい率」も「容積率」も、敷地の面積に対する、建物が占めるの割合を表します。
この「建ぺい率」や「容積率」で、敷地に対しての建物の大きさを決定することができます。
「建ぺい率」とは
「建ぺい率」とは、「敷地面積に対して、どれくらいの面積の建物を建てるか」の割合です。
つまり建ぺい率とは、「土地に対して建物の広さ」の割合ということです。
建ぺい率=
【建築面積(建物を真上から見たときの面積)÷敷地面積】×100
で表すことができます。
「建物を真上から見たときの面積」というのは、ふつうは1階が2階より広いので、1階=建築面積になりますが、2階が突き出した形で、1階より面積が広い場合は、2階の面積=建築面積になりますね。
上記の算出方法に照らし合わせると、例えば敷地面積が100㎡で、建築面積が60㎡の場合は、【60 ÷ 100 × 100=60%】となり、建ぺい率は60%ということになります。
「容積率」とは
「容積率」とは、「敷地面積に対して、どれくらいの延べ床面積の建物をたてるか」の割合です。
「延べ床面積」とは、建物の各階の床面積の合計で、その建物の全体の面積を表します。
(ただし、「バルコニー」「吹き抜け」「ロフト」などは延べ床面積に含まれません。)
階数が高くなれば、その分延べ床面積の割合も大きくなります。
つまり容積率とは、「土地に対しての立体的な大きさ」の割合ということです。
容積率=
【延べ床面積(各階の床面積の合計) ÷ 敷地面積 】× 100
で表すことができます。
上記の算出方法に照らし合わせると、例えば敷地面積が 200㎡で、1階から3階まで、それぞれの床面積が100㎡の場合、延べ床面積は300㎡となるので、【 300 ÷ 200 × 100=150% 】となり、容積率は150%となります。
「建ぺい率」「容積率」で建物の大きさをコントロール
前述の通り、「建ぺい率」と「容積率」から、その敷地に対して建物の大きさを算出できるようになります。
建築面積 = 敷地面積 × 建ぺい率
延べ面積 = 敷地面積 × 容積率
逆に「建ぺい率」と「容積率」の割合制限を決めることで、敷地に対して建物の建築のサイズを制限することが可能になります。
都市計画法では、「用途地域」という、地域における建物の用途・容積・形態について制限や緩和を定める内容があります。
用途地域ごとに、建ぺい率・容積率の限度を指定することにより、その土地に建てられる建物の大きさをコントロールできるようになります。
(用途地域については、別記事にて解説します。)
なぜ建物の大きさを制限するのでしょうか。
土地の境界ギリギリまで、少しでも広く、少しでも大きい家を建てたい、という要望を持つ方も多いでしょう。
しかし、土地いっぱいに建物を建てた場合、例えば風通しや防災の面で不都合が発生します。
また、2階建ての一般的な住宅街に、高層マンションが建ったとしたら、周りの家の日当たりや景観なども問題になります。
そのような理由から、決められた用途に合った建物が建てられるように、建物の大きさをコントロールするのです。
土地を探すときは「建ぺい率」と「容積率」を意識しよう
不動産広告には「建ぺい率」と「容積率」の記載があります。
同じ広さの土地でも、建てられる家の大きさが異なりますので、「建ぺい率」と「容積率」からどれくらいの大きさの家が建てられるのか、チェックするようにしましょう!